第3大隊
3rd AIR GROUP
The Period of F-104G
やはり最後は、CCK-FOX君の作品でページを締めてもらいましょう。1998年5月22日のF-104の引退セレモニーに出されたF-104G「4301号機」。CCKのゲートガードで展示されていた機体をお化粧直ししてセレモニーに出展させたもので本当にお疲れ様である。
1998年5月22日 この日展示されたのは7つのF-104部隊に配備された7機のF-104であった。現役当時は存在していない第2大隊の中隊マークを尾翼に書き入れたF-104Gもあったが、スターファイターの歴史を再現する上では面白い演出だったかもしれない。長い間 台湾の空を守って来た「英雄の引退」に大勢のマスコミも集まって 盛大なセレモニーが執り行われたそうである。 F-104よ永遠に!!!
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私が撮影できた唯一の3大隊マークを描いたF-104G 4382号機(53-13266)。CCKのオープンハウス時展示されたものであるが、実際フライヤブルな機体かどうかは不明。エンジンは付けているが、レードームはボディと同一色となっていた。機体は、西ドイツ時代 メッサーシュミット社でライセンス生産されたもので、アメリカ国内で訓練に使われていた機体である。台湾へ移動後は、新竹の第2大隊に所属していたが 後に第3大隊へ移動 1999年にスクラップになったとある。
1960年に台湾空軍が初めてF-104Aを導入、当時CCKの第3聯隊(後の427th TFW)第8中隊(8th TFS)に4201号機が配備されたのは、何と航空自衛隊より早かった。当時の政治情勢からすれば、中華民国は共産中国政権の圧力を堰き止める意味でもアメリカにとって非常に重要な同盟国であったからである。それから40年近い時の流れで国際情勢も大きく変化してしまった。F-104を35年近くも使い続けなければいけなかった台湾の国際的な地位の変化と米中関係の深化にある。CCKで実際F-104Gの飛行が見られたのは、1992-93年頃までであり、私はCCKでは展示機しか見たことはない。CCK−FOX君の力を借りながら、この部隊のF-104時代の最後をご紹介していきたい。
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同じくCCKのランウェイサイドに並んだ「デコイ」のTF-104G 4172号機(61-3074)と機首にカバーの有るのは、4181号機(63-8452)である。風で動かないようワイヤーで主車輪・機首下部等をしっかりと固定している。両機共にアメリカ アリゾナ州ルーク空軍基地の4510th CCTWで、当時の西ドイツ空軍のパイロット養成に使われていた機体である。台湾では、共に第3大隊に配備され1992年頃までは現役でフライトしていたと考えられる。IDFへの更新時に退役してデコイとして使われたが、1999年までは滑走路脇に置いてあるのが確認されている。
Insignia of 8th TFS
Wings
台湾ではリタイヤ―した機体は直ぐにに解体はされず、航空基地のランウェイサイドに並べられて最後の務めとして「デコイ」となる。大陸の共産党軍が空襲に来た際は、彼らがまず爆撃の標的となって現役機の被害を軽減してくれる事が役割。F-104G 4332号機(62-12338)は、1995年の公開時に撮影したものであるが、まだ保存状態が比較的良好であった。カナディア社でのライセンス生産機で 台湾では、第3大隊 28中隊の所属で活躍した機体だった。